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2011.06.17 ◇interview vol.7◇ 黒木陽子(劇団衛星)

今日は黒木陽子さん(劇団衛星)です。
京都で最も魅力的な女優の1人です。いつもその存在感にはっとさせられる方も多いはず。
―今日はよろしくお願いします。
 まず作品に関してすこしお聞きしたいのですが、いつも黒木さんが出演されている作品と今回のと、雰囲気が違うと思うのですが、なにか気をつけていらっしゃることはありますか?

気をつけていることは、しいて言えば客観性を持たないようにしています(笑)俳優として、外から見たときにどう見えるかっていう客観性を持つことは大切なんですけど。いつもユニット美人とか、コント系のものをやるときは、割と俯瞰して見るようにしていて、それはその方が面白いと思ってしてるんです。
例えば台詞の中で登場人物が「どうして?」とか聞くくせに、逆に聞かれると「なんでなんだろうね・・・」って言っている部分とか、質問で返すなよって(笑)ま、なるべくそういう目を持たないようにしようって。でも、言っちゃうんですけどね。
この作品だったら、生きている上ですごく辛いことを「そんなつまらないことで何落ち込んでんだよ」みたいにつっこまないようにしようと・・・(笑)今回はその本人の気持ちになるのが大切だねって。なるべく断罪しないようにしようって思っています。

―できるだけ自分がその役に寄り添うことに意識を置くということですか?

そうですね。その人の辛さだったり、明暗でいう暗い部分に寄り添わなきゃいけないな、って思います。ちょっと悩んでもいるんですけど。

―では、毎回恒例なのですが、黒木さんが演劇を始めたきっかけを教えてくださいますか。

始めたきっかけは「ガラスの仮面」をいとこの家で読んで「こんなんやってみたい!」「私にも絶対出来るに違いない!」と思っちゃって、幼稚園での学芸会で役にかぶりつき、小学校の演劇クラブに入り、中学・高校でも入り、で、大学でも入ったという感じで。楽しかったからずっとやっているという感じですね。
やっぱりお芝居をするのが好きで、それ以外にあまり魅力を感じなくて。親とか塾の先生には「運動部に入れ」って言われて、中学校のときも運動部に入ろうかすごく悩んだんです。今になってもまだ思うんですけども、努力することって運動部に入らないと分からないじゃないですか?お芝居って、ある一定のところまでは、クリエイティブさを求めなければ努力が無くても出来ると思っていて、私は。台本があって、それを覚えてみんなでやったらカラオケみたいなものじゃないですか?結局みんなとそういうことをするのが楽しくて。中学の演劇部の時は、年に三回公演があって、毎回役ごとにオーディションがあって、そういうことも楽しんだりして。
劇団衛星には、将来も続けるかとか深い考えはなくて、学生劇団のノリで入ったんです。入ったときは衛星は二年目で。

―そこから、大学を卒業するときに就職するか続けるか、悩まれたことはあるんですか?

いや、そんなに悩んだことはあまりないです。3・4年前から劇団からお給料が出るようになって、そこから迷いはほとんど無くなりましたね。

―では今は俳優として演劇ワークショップの講師もされていますが、その「演劇を教える」ということに興味を持ったきっかけなど教えてくださいますか?

はじめは自分からやりたかったわけではなくて。もちろん嫌々では全然ないんですけど、自分がそんなこと出来るとは思ってなかったし、話が来たからやるかっていう感じでやってたんです。実際に今も、お芝居を普段やっていない人と一緒に作品を作るワークショップをしてるんですけど。作っているうちに自分に技術があることがわかったんです。普段私は普通にやってるけど、演劇をやったことのない人には出来ないことがあって、それを教えるというか、伝えたり、一緒にやって楽しんだりすることができることに気付いたんですね。
それが自分が俳優として、人になにかを分けることが出来るっていうことと繋がった時に、やっていいんだなと、俳優を続けることに意味があるなって。
それに、教えると私にも勉強になることがいっぱいあります。
あと、そうだ!ちょっと別の楽しみ方があって、ワークショップの講師の人は京都のいろんな俳優さんにもお願いするんですけど、大熊ねこさんと高杉征司さんと広田ゆうみさんが、期せずして共演するんですよ!それがね、もうどんな豪華なことかこの子供たちは知らないんだろうなって思いながら(笑)すごい贅沢なんですよ!

―なるほど。たしかにそれは見てみたいです!
話を戻すのですが、今ほとんどの劇団がお給料制ではないですよね。黒木さんの所属する劇団衛星は本当にとてもめずらしいケースだと思うんです。やっぱりみんなアルバイトなどしながら演劇を続けていて、私もそのうちの1人なのですが、もし黒木さんもその中の1人だった場合にも、お芝居を続けられてましたか?

そうですね・・・ワークショップの講師を始めたばかりのころは、やっぱりちょっと苦しい時代が続いていたんです。その時に何回か「辞めよう」って思うこともありました。でもそのときにずっと続けられるなとも思ったんですよ。
そのきっかけが、自分の記憶の中でお芝居を観た一番古いもの、幼稚園のときの保護者会の劇で、うちの母親が幼稚園児の役をやったりしてたんです。で、途中で魔女が出てきたんですけど、その役の人がすごく面白かったんです。大人になってから聞いてみたら、その魔女役の人が昔お芝居をやっていたらしくて。その話を聞いた時に、芝居を辞めて就職したとしても、いろんな方法で演劇は続けられるなと思って。それですごく楽になったというか、「できるな」と思ったんですね。
やっぱり、演劇で食べていくか、そうでないかというのは、大きな違いがあると思うんです。私にとって「がんばる」っていうことはお芝居で食べていくためにがんばるわけで、だから、食べられないのであれば違う方向で続けていくと思います。

―ありがとうございました。


2011年5月11日@三条烏丸
聞き手:川那辺香乃(トリコ・A)
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