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2011.06.19 ◇interview vol.8◇ 阪本麻紀(烏丸ストロークロック)

インタビューの最後を飾るのは、阪本麻紀さん(烏丸ストロークロック)
―今日はよろしくお願いします。
 今回は阪本さんが演劇と今までどう関わってこられたのかお伺いしたいなと思います。
 阪本さんは近畿大学で演劇を学ばれていたわけですが、どのような稽古をされていたのですか?

フランスのルコック国際演劇学校を卒業された先生に教えて頂いて、それがベースになっています。本当は役者でやっていきたかったわけではなくて、ずっと作品を作りたいなと思っていた方で。だけど、もう一度役者をやろうと思って烏丸に入ってからは、役者対象のワークショップに行ったり、本を読んだり、ワークショップデザイナーの講座を受けたり自己流でいろんなことを吸収して、それを烏丸の作品を作っていくときにちょっとずつ応用していました。あとはね、客演。やっぱりいろんなお芝居に出させてもらったときに勉強することが多かったですね。自分に足りないものがわかって。

―大学のその「ルコック・・・」ってどんな稽古をするんですか?

まず1年半くらい台本を持たずにずっとお芝居をやるんです。全部即興で。なにもまとわない、そのままの自分が舞台に出るということを徹底的に叩きこまれたんです。人と人がいて、すれちがって、出会って、その時に感じたことをそのままお芝居にしていくっていう。だんだん積み重なっていたら作品になるんですけど、感じなかったらなにもしなくてよくて。「何もするな」って逆に言われました。
あとお面とかかぶってね、水とか火とか表現する・・・そういったこともやってました。
それから、あるどこかの場所-例えば梅田のビッグマンっていう待ち合わせの場所、あそこの場を10人くらいで演じろって言われたことがあってね。まずはみんなで2・3時間ずっと観察するんですよ。どんな人がいるのか、どういう風にそこにいるのかっていう「人を見ること」を意識してね。

結局は自分の感覚を信じてやるというか、「その場に存在する」ことを大事にすることでその人自身にしか出せないものがばっと出てくるんですよね。偽らずちゃんと見て、でも見ているところは実は人それぞれで、それが個性となっていくから面白いって感じるところが出てくるんです。

当時は全くわからなかったんです。先生に「あんたやめて」って言われて止められて「なんでやろう、なにがあかんのやろう」ってずっと考えてて、結局あまりできた試しがなかったんですけど、今になって「あぁ、そういうことをやろうとしてたんやな」っていうのがわかったから、もう1回ちゃんとやりたいなって。それで今になって改めてまたちゃんと勉強したいなって思って。ようやく理論的に考えられるようになったというのもあるし、考える必要があるなって思ったんです。

―そう考えるようになったきっかけというのはあるんですか?

ここ1・2年くらい前からですね。劇団ひまわりで講師をやらしてもらって4年目になるんですけど、最初のうちは本を読んだりしながらやってたんですけど、やっぱり教えたり伝えたりできることって、自分が経験したことや腑に落ちていることしか伝えれないということをすごく感じて。あと、烏丸で作品をつくるとき、私以外の人はみんな客演の方ばかりだから、その方たちに烏丸のお芝居を作る上でどういったことを基本にしてほしいっていうことを言えるようになりたいって思うようにもなったんです。だから、自分の中でちゃんと整理して伝えられるようにもう1回勉強したいなって。留学までできるかわからないですけど、学べるところは日本でもいっぱいあるし。

ただ、烏丸のお芝居は、その人自身の魅力をどこまで最大限にいかせるかというところに魅力を感じていて、だから変にメソッドを取り込むことでその人が今まで生きてきた体であったり、価値観が変わってしまうと面白くないなって思うところはあるんです。でもそれは烏丸のお芝居のことだけであって、他にも違うことで魅力のある劇団がたくさんあって、そこに私も出たいと思っています。だから、そのためには自分自身の持っているものだけで勝負するのは無理やし、引き出しがいっぱいあったほうが、絶対自分自身の魅力にもつながるから、そのなかで取捨選択できるくらいのレベルまで自分がなれたらなっていう感じですね。

―では、阪本さんは今後どういう風に演劇と付き合っていきたいと思っていらっしゃいますか?

ちょっと個人的なことを言えば、最近体調を崩していて。で、その時にお芝居続けられるやろかって悩んだことがあって、この道でやっていくことが理想ではあるんですけど、それが出来ない状況になった時、どうしたらいいんやろうって考えて、柳沼にも相談したんですけど「お芝居続ける方法なんていろいろあるし、自分が続けられる形でやったらいいんちゃう?」って言ってくれて、そっかって。やっぱり無理してたところもあってね、負けず嫌いやし、ここまでやってきたからには役者としてこれからお芝居をやろうと思っている人に興味を持ってもらえたらなぁって思っていたんですけど。でも考え方を換えて、ゆっくり地に足をつけて自分のペースで、自分自身を豊かにしていくことも大事かなと。
「そんなんやから役者はいつまでたっても食えへんねん」とか言われるかもしれないけど、でもいろんなお芝居の関わり方があった方がもっとお芝居に関わる人も増えると思うし、見に来てくれるひとも気軽に来てもらえるんちゃうかなっていう可能性もありますよね。もちろんそれとは逆に、エキスパートに突き詰めていく人もいないといけないと思う。でもわたしはそっちじゃないかもしれへんなって思うようになりました。
だから結婚したりとか頭になかったんですけど、結婚して家庭を築いてやっていく方向もあるんやろなって考えるようになったんです。お芝居やるのが1番いいって思ってたんですけど、その人自身がストレスなく豊かに自分自身がいる状況を作っていくことがいいお芝居につながるんちゃうかなって。だから一生続けていけるような形をこれから探していこうかなって、そう思っています。


―ありがとうございました。
 

2011年6月1日@堀川中立売
聞き手:川那辺香乃(トリコ・A)


| これにて演出家・出演者のインタビューは終了です。
| この特集をきっかけに、たくさんの方の演劇に対する熱い想いをお伺いすることができました。
| 「地方で演劇を続けること」それは自分の生活の中でとても豊かなことで、
| 京都は京都ならではの、他の地方にいけばその土地ならではの演劇が今後も生まれていくように、
| 私個人も演劇に関わり続けようと思います。
| 本当にありがとうございました。
 
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